カメラ(内視鏡検査)

胃がんは男性のがん罹患数の第1位(全体では2位)を占めており、毎年12万人の方が新たに胃がんと診断されています。

胃がんの99%はピロリ菌が原因と言われており、ピロリ菌感染から慢性胃炎となり、そこから胃がんが発生する事が明らかになっています。

ピロリ菌を早いうちに除菌する事で、胃がんにかかる確率を下げる事が可能です。

また胃がんになった場合でも、胃カメラにより早期で発見されれば負担の少ない治療(内視鏡治療:ESD)で治す事が可能です(ステージ1での5年生存率は99%)

つまり胃がんは予防や早期治療による完治が可能な病気です。

胃がんで亡くなられる方は年間4.5万人おられますが、これを限りなくゼロに近付ける事は不可能ではありません。

そのために胃カメラ検査やピロリ菌の除菌がとても大切な検査や治療であると言えるわけです。

 

下記に当てはまるようなハイリスク群の方は、1~2年に1回の胃カメラ検査が推奨されています。

過去に胃がんや食道がんの既往がある方

胃がんや食道がんの家族歴(両親や兄弟など)がある方

過去にピロリ菌がいた方

胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎の既往がある方

お酒やたばこを好む方

50歳以上の方

胃カメラは人生の中で複数回行う必要がある検査です。

胃カメラは短時間(5~10分)で初期の胃がんや食道がんなどを発見可能な非常に精度の高い検査ですが、大きな問題点があります。

それが咽頭反射(嘔吐感)です。

胃カメラが喉を通るとき、舌根部(舌の根元)に触れることによって「オエっ」となってしまう事を言います。

咽頭反射の強さは個人差がありますが、若年者の方が比較的強いと言われており、スプレーによる喉の麻酔を行っても反射を完全に抑えることは出来ません。

過去に胃カメラ検査を行い、その際に非常につらい思いをして「もう二度としたくない」と思った方もおられると思います。

そこで当クリニックでは、通常の口からの胃カメラに加え下記の2種類の検査も行っております。

苦しくない検査の工夫①

~咽頭反射の回避~

鼻から通す胃カメラ(経鼻内視鏡)

咽頭反射を避けるため、直径5.8mmのとても細いカメラを鼻から通す方法です(口からの胃カメラは最大8.9㎜)

鼻から通す事により、舌にカメラが触れる事が無くなり、咽頭反射が大幅に軽減できます。

事前に鼻腔内にゼリー状の麻酔を行うため、痛みなく検査可能です。

口からの胃カメラが苦手な方、初めて胃カメラを受ける方にお勧めです。

検査終了後は自動車の運転も可能です。

※鼻血が出やすい方、ワーファリンなどの抗血栓薬を服用されている方は行えません。

鎮静剤(眠り薬)を使った胃カメラ

検査が不安な方、過去に辛い思いをして二度と検査を受けたくない方、鼻から通す胃カメラでも反射が出てしまう方にお勧めです。

検査直前に点滴から鎮静剤(眠り薬)を投与し、眠った状態で検査を行います。

目が覚めた際、「いつの間にか検査が終わっていた」と感じるはずです。

ただし、目が覚めた後も、その日の間は注意力が落ちているため事故や転倒の危険が増加します。

検査後に自動車やバイク・自転車などの運転は行えません(翌日からは運転可能です)

ご家族・知人による送迎、またはバスやタクシーなどをご利用下さい。

※85歳以上の方や肺気腫などの呼吸器疾患のある方は行えません。

苦しくない検査の工夫②

~検査後の不快感の低減~

炭酸ガス送気装置の使用

胃カメラや大腸カメラ検査時には、通常はカメラの先端から空気を送り込み胃や腸の中を膨らませて病気を探します。

検査終了時には脱気を行いますが、全ての空気を抜ける訳ではなく、一部の空気が小腸などに流れてしまいます。

これにより検査後、「お腹が張って苦しい」「吐き気がする」などの不快感が生じることがあります。

当クリニックでは炭酸ガス送気装置を使用し、空気の代わりに炭酸ガス(CO2)を送っています。

炭酸ガスは空気の数百倍の速度で腸に吸収されるため、検査後のお腹の不快感が殆ど起こりません。

炭酸ガスは高価なため、時間のかかる大腸カメラの際にのみ使用されることが一般的ですが、当院では胃カメラも含め全検査で炭酸ガスを使用しております。

※費用はクリニックが全額負担しているため無料です。

なぜ胃カメラが必要なのか

胃がんの99%はピロリ菌が原因と言われており、その感染率は年々減少傾向にあるものの依然として約3500万人のピロリ菌感染者がいます。

ピロリ菌は幼少期に感染する事が多く、長年の刺激で胃炎になり、そこから胃がんが発生する事が明らかになっています。

ピロリ菌を早いうちに除菌する事で、胃がんにかかる確率を下げる事が可能です(国内では年間160万人の方が除菌を行っています)

またピロリ菌は胃・十二指腸潰瘍やマルトリンパ腫、血小板減少症や鉄欠乏性貧血、慢性じんましん等、様々な病気の原因になる事も明らかになっています。

ピロリ菌は自分だけでなく、お子さんやお孫さんにうつる可能性がある病気です。ご家族にうつさない為にもピロリ菌の治療が推奨されます。

ピロリ菌治療の問題点

~当院での取り組み~

当クリニックでは「日本ヘリコバクター学会所属のピロリ菌感染症認定医」が患者さんに合った適切な検査や治療方法で除菌治療を行っております。

ピロリ菌迅速検査(感染および除菌判定)

通常ピロリ菌を調べる場合、結果が出るまで約1週間かかります。

当クリニックは県内でも数少ない迅速検査装置を有しており、僅か30分で結果が出ます。

空腹時であればいつでも検査が可能です(午前の場合は朝食抜き、午後であれば昼食抜きでご来院ください)

※保険上、ピロリ菌検査は過去1年以内に胃カメラ検査を行っていることが必要です。

胃カメラ検査とピロリ菌検査を同時に行うことも可能です。

胃カメラをインターネットやお電話で予約された場合、当日ピロリ菌の検査を追加することも可能ですのでお気軽にご相談ください。

偽陰性

過去に一度ピロリ菌陰性と言われたのに、数年後に今度は陽性と言われて戸惑う方がおられます。

これは新たにピロリ菌に感染したのではなく、最初の検査結果が間違っていた可能性があります。

いわゆる偽陰性と言われるもので、数%の確率で起こります。

当クリニックでは過去の検査結果や処方薬の種類、胃カメラの検査結果等を考慮し、偽陰性を極力起こさないような方法で検査を行っております。

ペニシリンアレルギー

除菌治療は抗生物質を用い治療する方法です。

ペニシリンアレルギーのある方は通常の除菌治療は行えず、お困りの方もおられると思います。

当クリニックではペニシリンアレルギーの方への除菌治療も行っております(自由診療)

3次除菌

除菌治療は初回および2回目で約98%の方が除菌に成功しますが、まれに失敗する事があります。

理由は耐性菌のためです。2回目も失敗しお困りの方もおられると思います。

当クリニックでは2次除菌を失敗した方への3次除菌も行っております(自由診療)

内視鏡検査を受けられる方へ

大腸がんと大腸ポリープの関係

大腸がんは欧米人に多く、かつては日本人では少ない病気でしたが、生活習慣の欧米化などにより近年患者数が増加し、罹患数は第1位(13万人)、死亡者数では胃がんを抜いて第2位のがんになっています(年間6万人が亡くなっています)

良性腫瘍(大腸ポリープ)が全て大腸がんになるわけではありませんが、ポリープを切除することで大腸がんによる死亡率を大幅に下げることが明らかになっています。

 

大腸がんは進行するまでは無症状であり、血便や下痢、腹痛などが出現する頃にはかなり進行している可能性があります。

大腸がんの予防には定期的な大腸カメラ検査とポリープの切除が大切です。

 

下記に当てはまるようなハイリスク群の方は、定期的な大腸カメラ検査をお勧めします。

下痢や便秘などの便通異常のある方

便に血が混じる方

繰り返す腹痛がある方

過去に大腸ポリープを指摘されたことがある方

大腸がんの既往のある方

大腸がんや大腸ポリープの家族歴のある方

50歳以上の方

苦しくない検査の工夫①

~検査回数と費用の削減~

日帰り大腸ポリープ治療

通常、検査中に大腸ポリープが見つかった場合、その場では切除せず後日入院治療(2泊3日)を行う施設が大部分です。

つまり検査で1回、入院で更に1回、合計2回の大腸カメラ検査が必要になります。

そのため時間も費用もかかる上に検査の度に大量の下剤を飲むのが辛いという方も多いと思います。

当クリニックでは検査中に治療が必要なポリープ(一般的には直径5mm以上の大きさのもの)が見つかった場合、その場で切除を行い、終了後はそのままご帰宅頂けます。

下剤や検査・治療が1回で済むため、時間も費用も節約できます。

※直径2㎝を超える大きな病変が見つかった場合、約1週間の入院治療が必要となります。連携病院である大崎市民病院またはご希望の医療機関へ紹介させて頂きます。

苦しくない検査の工夫②

~検査後の不快感の低減~

鎮静剤(眠り薬)を使った大腸カメラ

大腸カメラは約15分で肛門~盲腸(約1m)を観察し、大腸がんやポリープ、炎症や痔などの有無を調べます。

通常、検査時の痛みはありませんが、過去にお腹や婦人科の手術歴がある方は痛みが出やすく、また手術歴が無くても検査時に痛みを感じやすい方もいらっしゃいます。

ご希望の方には検査直前に点滴から鎮静剤(眠り薬)を投与し、眠った状態で検査を行います(検査途中からの投与も可能です)

目が覚めた際、「いつの間にか検査が終わっていた」と感じるはずです。

ただし、目が覚めた後も、その日の間は注意力が落ちているため事故や転倒の危険が増加します。

検査後に自動車やバイク・自転車などの運転は行えません(翌日からは運転可能です)

ご家族・知人による送迎、またはバスやタクシーなどをご利用下さい。

※85歳以上の方や肺気腫などの呼吸器疾患のある方は行えません。

苦しくない検査の工夫③

炭酸ガス送気装置の使用

胃カメラや大腸カメラ検査時には、通常はカメラの先端から空気を送り込み胃や腸の中を膨らませて病気を探します。

検査終了時には脱気を行いますが、全ての空気を抜ける訳ではなく、一部の空気が小腸などに流れてしまいます。

これにより検査後、「お腹が張って苦しい」「吐き気がする」などの不快感が生じることがあります。

当クリニックでは炭酸ガス送気装置を使用し、空気の代わりに炭酸ガス(CO2)を送っています。

炭酸ガスは空気の数百倍の速度で腸に吸収されるため、検査後のお腹の不快感が殆ど起こりません。

炭酸ガスは高価なため、時間のかかる大腸カメラの際にのみ使用されることが一般的ですが、当院では胃カメラも含め全検査で炭酸ガスを使用しております。

※費用はクリニックが全額負担しているため無料です。

なぜ大腸カメラが必要なのか

胃カメラ

胃カメラでは組織生検(粘膜の一部を小さく採取)を行い、組織が良性か悪性かを顕微鏡で調べる検査やピロリ菌を調べることができます。

上部内視鏡検査(検査のみ)

約3,500円 ※鎮静剤を使用した検査は+1,000円

病理組織検査

(個数・部位によって異なります)

約4,000円〜7,500円

ピロリ菌検査

約2,000円

大腸カメラ

検査中にポリープが見つかった際にはその場での切除も可能です。

下部内視鏡検査(検査のみ)

約5,000円  ※鎮静剤を使用した検査は+1,000円

病理組織検査

(個数・部位によって異なります)

約4,000円〜12,000円

大腸ポリープ切除術

(ポリープの大きさや数によって異なります)

約20,000円〜30,000円

(切除したポリープの病理組織検査の費用も含まれています)

1割負担の方は上記の3分の1程度、2割負担の方は3分の2程度です。

上記の検査料金には初診・再診料は含まれておりません。

検査費用について

予約方法:インターネット、お電話、クリニックで予約後の流れ

午前 胃カメラ

検査前日

検査前日は、18時までに夕食を済ませて下さい。

(18時以降も水分の摂取は可能ですが、固形物の摂取は避けて下さい)

検査当日

朝8時まで水分の摂取は可能です。8時以降の飲食は出来ません。

※高血圧や抗血栓薬(血液を固まりにくくする薬)を処方されている方は通常通り服用して下さい。糖尿病のお薬は服用しないで下さい。

予約時間の20分前までに来院して下さい。

検査終了後

検査後1時間は飲食出来ません。

(生検を受けられた方は2時間)

午後 胃カメラ

検査前日

査前日は、通常通り生活して下さい。

検査当日

朝8時まで食事を済ませて下さい。(8時~14時まで水分の摂取は可能ですが、固形物の摂取は避けて下さい)

※高血圧や抗血栓薬(血液を固まりにくくする薬)を処方されている方は、通常通り服用して下さい。糖尿病の薬は服用しないで下さい。

予約時間の20分前までに来院して下さい。

検査終了後

検査後1時間は飲食出来ません。

(生検を受けられた方は2時間)

腸カメラ

検査2日前

検査2日前までに来院して下さい。

下剤と検査食をお渡しします。

就寝前に下剤を服用して下さい。

検査前日

食事の代わりに検査食を摂取してください。

(水分の摂取は可能ですが固形物の摂取はなるべく避けて下さい)

就寝前に下剤を服用して下さい。

検査当日

高血圧や抗血栓薬(血液を固まりにくくする薬)を処方されている方は通常通り服用して下さい。糖尿病のお薬は服用しないで下さい。

①自宅で下剤を飲まれる方

自宅で下剤を服用し、検査20分前までに来院して下さい。

②クリニック内で下剤を飲まれる方

朝9時までに来院して下さい。

院内で下剤を服用して頂きます。

内視鏡検査を受けられる方へ

診療時間

受付時間

[ 休診日 ]水曜午後・土曜午後・日曜・祝日  内視鏡検査日となります。一般診察は行っておりません。

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岩渕胃腸科内科クリニック

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〒989-6321 宮城県大崎市三本木南町40-2

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